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事件 平成 27年 (ワ) 27735号 商号使用禁止等請求事件

原告 株式会社トラスティルグループ
同 訴訟代理人弁護士山根真
被告トラステイル株式会社
裁判所 東京地方裁判所
判決言渡日 2016/01/29
権利種別 商標権
訴訟類型 民事訴訟
主文 1 被告は,「トラステイル株式会社」の商号を使用してはならない。
2 被告は,東京法務局平成26年10月29日設立の商業登記中,「トラステイル株式会社」の商号登記の抹消登記手続をせよ。
3 被告は,原告に対し,20万円及びこれに対する平成27年3月20日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
4 原告のその余の請求を棄却する。
5 訴訟費用は,これを5分し,その3を原告の,その余を被告の負担とする。
6 この判決は,第3項に限り,仮に執行することができる。
事実及び理由
請求の趣旨
1 主文第1項,第2項同旨 2 被告は,原告に対し,50万円及びこれに対する平成27年3月20日から 支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。〔なお,原告による損害賠償 請求のうち,信用毀損に係る慰謝料50万円及びこれに対する遅延損害金の請 求については,平成28年1月20日に行われた本件口頭弁論期日において, 取り下げられた。〕 3 訴訟費用は被告の負担とする。
4 仮執行宣言
事案の概要
1 事案の要旨 本件は,原告が,被告に対し,被告がその商号「トラステイル株式会社」 との登記をし,債務の保証等の役務にこれを使用する行為は,原告の保有す る別紙商標権目録記載の商標権(以下「本件商標権」といい,その商標を 「本件商標」という。)に関し,これと類似する標章である被告の商号を, 同一ないし類似の指定役務である債務の保証等について使用するものである から,これを侵害するものであるとして商標法36条1項,2項に基づき, また,原告の商号である「株式会社トラスティルグループ」は原告の周知な 商品等表示であるところ,被告の商号はこれに類似し,混同を生じさせると して不正競争防止法(以下「不競法」という。)2条1項1号,3条1項, 2項に基づき(上記商標権侵害とは選択的併合),被告の商号の使用禁止 (請求の趣旨第1項),その商号の抹消登記(請求の趣旨第2項),民法7 09条に基づき弁護士費用50万円及びこれに対する被告に対する警告書送 達の日の翌日である平成27年3月20日から民法所定の年5分の割合によ る遅延損害金の支払(請求の趣旨第3項)を求めた事案である。
2 請求原因事実 (1) 原告は,平成18年3月9日に設立され,その後平成20年10月25日 に商号を株式会社OGURA&Partnersと変更した後,平成23 年1月1日に現在の商号に変更した。原告は,経営,法務,財務及び情報 技術に関するコンサルティング業務を主たる目的とする株式会社である。
被告は,平成26年10月29日に設立され,会社の目的(1ないし 7)に,「1.金融機関などに対して事業者が負う債務の保証」,「5. 有価証券の投資,売買,保有」,「6.経営コンサルティング」等とする 株式会社である。〔甲1〕 (2) 原告は,別紙商標権目録記載の内容の本件商標権を有しているところ, 被告は,本件商標と類似する「トラステイル(株)」と表記された看板を 掲げて債務の保証等の役務を行っており,これは本件商標と類似する標章 を本件商標権の指定役務と同一ないし類似の役務に使用する行為であり, 本件商標権を侵害する。〔甲2,5〜10〕 (3) 原告は,弁護士法人トラスティル法律事務所,行政書士法人トラスティ ル,トラスティル海事代理事務所,その他複数の士業事務所で構成される 総合法律サービスグループ「トラスティルグループ」として本件商標権を 所有し管理する法人であり,原告の商号である「株式会社トラスティルグ ループ」は,需要者の間に周知な商号(商品等表示)として認められてい るところ,被告の商号「トラステイル株式会社」はこれと類似し,他人で ある原告の営業との混同を生じさせるものであり,不競法2条1項1号に 定める不正競争に該当する。〔甲11〕 (4) 原告は,被告に対し,平成27年3月19日に被告に送達された警告書 により,被告の商号である「トラステイル株式会社」の使用の中止を求め た。〔甲3,4〕 (5) 本件訴訟は商標権侵害,不正競争防止法違反に基づく商号の使用禁止等 の請求訴訟であり,専門性が高く,高度の法律知識を要するものであって, 原告には,弁護士費用相当額として,50万円の損害が生じている。
(6) よって,原告は,被告に対し,商標法36条1項,2項ないしこれと選 択的併合の関係にある不競法2条1項1号,3条1項,2項に基づき,被 告の商号の使用禁止(請求の趣旨第1項),同抹消登記(請求の趣旨第2 項)及び民法709条に基づき弁護士費用50万円及びこれに対する被告 に対する警告書送達の日の翌日である平成27年3月20日から支払済み まで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。
3 被告は,本件口頭弁論期日に出頭せず,答弁書その他の準備書面も提出しな い。
当裁判所の判断
1 被告は,本件口頭弁論期日に出頭せず,答弁書その他の準備書面も提出しな いから,原告の主張する請求原因事実につき自白したものとみなされる。
上記事実を前提とすると,被告は,原告の周知な商品等表示である「株式会 社トラスティルグループ」と類似する「トラステイル株式会社」との商号を 使用し,他人である原告の営業との混同を生じさせる不正競争を行ったもの と認められるから,不競法2条1項1号,3条1項,2項に基づき,被告に 対し,「トラステイル株式会社」との商号の使用を禁止し,その商号登記の 抹消登記手続を命ずるのが相当である(主文第1項,第2項)。
2 また,原告は,被告による不正競争により本件訴訟提起を余儀なくされたと ころ,被告の不正競争の不法行為と相当因果関係にある弁護士費用としては2 0万円を認めるのが相当であり,遅延損害金の起算点は,不法行為の後であり 原告の求める被告に対する警告書送達の日の翌日である平成27年3月20日 とすべきである(主文第3項)。
3 よって,原告の請求は主文掲記の限度で理由があるからその範囲で認容する こととし,その余は棄却することとして,主文のとおり判決する。
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(別紙)商標権目録登録番号第5573102号出願日平成24年5月1日登録日平成25年4月12日商標トラスティル(標準文字)商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務第36類内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定着物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,信用購入あっせん,債券の管理の受託,債券の回収の代行,有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引,外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券先渡取引・有価証券店頭指数等先渡取引・有価証券店頭オプション取引若しくは有価証券店頭指数等スワップ取引又はこれらの取引の媒介・取次ぎ若しくは代理,有価証券等清算取次ぎ,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,投資に関する管理 及び助言,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物及び土地の有効活用に関する助言及び指導,建物又は土地の情報の提供,企業の信用に関する調査,税務相談,税務代理,財務管理に関する助言及び指導第45類工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務,官公署に提出する書類その他権利義務又は事実証明に関する書類の作成及びこれらに関する助言・指導,官公署に提出する書類の提出その他手続の代理,訴訟事件その他に関する法律事務,法律相談,法律情報の提供,登記又は供託に関する手続の代理,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,社会保険に関する手続の助言・指導又は代理
裁判長裁判官 東海林保
裁判官 今井弘晃
裁判官 瀬孝
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