関連審決 | 取消2020-300250 |
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事件 |
令和
3年
(行ケ)
10005号
審決取消請求事件
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原告株式会社モリトク 同訴訟代理人弁護士 新田紀仁 森龍哉 同訴訟代理人弁理士 松本康伸 青木覚史 被告 ライセンスインターナショナル株式会社 同訴訟代理人弁護士 野末寿一 坂野史子 |
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裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
判決言渡日 | 2021/06/29 |
権利種別 | 商標権 |
訴訟類型 | 行政訴訟 |
主文 |
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は,原告の負担とする。 |
事実及び理由 | |
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請求
特許庁が取消2020-300250号事件について令和2年12月7日にした審決を取り消す。 |
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事案の概要
本件は,商標法50条1項に基づく商標登録取消審判請求に対する不成立審決の取消訴訟である。争点は,別紙1「商標登録目録」記載の商標(以下,「本件商標」といい,本件商標に係る登録を「本件商標登録」という。 の商標権者である被告が, )指定商品中,第16類,第21類及び第24類に属する別紙2「取消請求商品目録」記載の商品(以下,「取消請求商品」という。)について,本件商標を使用しているか否かである。 1 本件商標登録 被告は,本件商標の商標権者である。 2 特許庁における手続の経緯等 原告は,令和2年4月7日,特許庁に対し,本件商標の指定商品中,取消請求商品に係る商標登録の取消しを求めて審判(以下, 「本件審判」という。 請求をした。 )特許庁は,本件審判請求を同月28日に登録し,取消2020-300250号事件として審理をした上で,同年12月7日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決(以下,「本件審決」という。)をし,その謄本は,同月17日に原告に送達された。 本件商標登録について,商標法50条2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」は,平成29年4月28日から令和2年4月27日までの期間(以下, 「本件要証期間」という。)となる。 3 本件審決の理由 (1) 認定事実 ア 被告は,レック株式会社(以下,「レック社」という。)に対して本件商標の設定登録日(平成28年1月29日)から独占的な通常使用権を設定しており,それは現在も継続している(甲5)。 イ レック社は,令和2年3月5日付けで自社のホームページを更新し,その更新後のホームページ(以下,「本件ウェブページ」という。)には,別紙3「使用商標目録」記載のとおりの,太い眉に隣接した黒目の大きな丸い目,両目の下に頬のような小さなピンクの円形及び口角を少し下げた口元のような曲線から構成される顔の表情を表したような図形から構成される商標(以下, 「本件使用商標」という。)の画像,「汚れ激落ち」「メラミンスポンジ市場シェアNO,1」の文字並び ,に包装箱(袋)に「水だけですっきり!!激落ち」の文字及びスポンジの形状などが印刷された商品(以下,「本件使用商品」という。)の画像が表示されている(甲8の1,甲9の1,甲11の2)。 (2) 判断 ア 本件使用商標について 本件商標は,別紙1記載のとおり,太い眉に隣接した黒目の大きな丸い目,両目の下に頬のような小さなピンクの円形及び口角を少し下げた口元のような曲線から構成される顔の表情を表したような図形からなるものである。一方,本件使用商標も,別紙3記載のとおり,本件商標と同一の構成からなるものであるから,本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。 イ 本件使用商品について 本件使用商品の包装には, 「水だけですっきり!!激落ち」の文字及びスポンジの形状が印刷されており,本件使用商品が掲載されている本件ウェブページには,本件使用商品について, 「メラミンスポンジ市場シェアNO,1」と称する文字が表示されているから,本件使用商品は,汚れを落とすためのメラミンスポンジ,すなわち「清浄用のメラミン製のスポンジ」であると認められるものであり,本件審判の取消請求商品中, 「メラミン樹脂製の清掃用研磨スポンジ,メラミン樹脂製の洗浄用スポンジ,メラミン樹脂製の食器・鍋等汚れ落としスポンジ」の範ちゅうに含まれる商品である。 ウ 使用者について 被告によるレック社の独占的通常使用権の設定は,平成28年1月29日から本件要証期間を含む現在まで有効に存続しているから,レック社は本件商標権の通常使用権者と認められる。 エ 使用時期及び商標の使用について レック社が本件使用商品と共に本件使用商標を表示した本件ウェブページを公開したのは令和2年3月5日であるから,レック社は,本件要証期間内に本件ウェブページにおいて,本件使用商標を表示した本件使用商品の広告をしたと認められる。 オ 前記ア〜エによると,本件商標の通常使用権者は,本件要証期間内に,日本国内において,取消請求商品の範ちゅうに含まれる商品の広告を内容とする情報に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して電磁的方法により提供したと認められ,この行為は,商標法2条3項8号に該当する。 |
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原告主張の審決取消理由
1 取消事由1(商標法2条3項8号の「使用」の判断の誤り)について (1) 広告的使用に該当しないこと ア 本件商標がその指定商品との具体的関係において使用されているとはいえないこと (ア) レック社が管理,運営する本件ウェブページには,被告が保有する商標登録第6007085号に係る別の登録商標に係る顔図形(以下,「本件顔図形」という。 が表示された商品が掲載されているが, ) 本件商標が付された商品の掲載はなく,本件商標は,レック社が販売する商品との関連性が認められない態様で,装飾的なイラストとして小さく表示されているのみである(以下, 「本件表示行為」という。。 ) 本件顔図形は,?眉と目との間に間隔(余白)があること,?黒目の方向及び黒目の中の丸形の白目がないこと,?幅広の上向きの円弧状の口であることによって,笑顔で優しいキャラクターを印象付けるものであるのに対し,本件商標は,怒ったような顔のキャラクターを印象付ける点で,印象を大きく異ならせるものであるから,本件商標は,本件顔図形と関連性を見いだせるものではない。 したがって,本件表示行為は,本件商標が,その指定商品との具体的な関係において使用されているということができない。 (イ) 被告は,本件商標,商標登録第5822627号(以下, 本件別商標」 「という。)及び本件顔図形に係る商標(以下, 「本件顔商標」という。)は,需要者にシリーズのように認識されると主張する。 被告の上記主張の根拠は,前記各商標が,太い逆ハの字の眉,丸い大きな目,ピンクの丸い頬,その間の口という点が共通していることであるが,当該共通部分は,顔の構成要素として格別特徴的とはいえない,ありふれた形状及び配置であり,当該共通部分を備えていたとしても,目と眉を離すか,つなげるか等の具体的な配置が異なれば,全く異なる印象の顔となる。そのため,本件商標,本件別商標及び本件顔図形のように,顔のパーツのみにより構成される顔図形においては,少なくとも,各パーツの具体的な配置や形状に加え,それらによって生じる顔の印象まで共通しない限り,需要者がシリーズものと認識し得ることはない。本件商標及び本件別商標と,本件顔図形とは,?眉と目との間の余白,?白目の有無,?口の形状において大きく異なっており,そのことから,顔の表情において全く異なる印象を与えるものであるから,需要者がこれをシリーズのように認識することはない。 レック社は,実際に,「激落ち(くん)」に係る商品のうち,顔図形を用いてシリーズ化する場合には, 「激落ち(パパ), 」「激落ち(キング), 」「激落ち(キューブ)」などの「激落ち」との用語が共通する商品名を用いるとともに,本件顔図形の口部分に髭を付すなどした派生図形を付して使用している(甲12〜14) 上記派生図 。 形においては,本件顔図形と同様,?眉と目の間に余白があり,?丸形の白目がない点において共通しており, 「激落ち」との商品名と相まって,需要者がこれをシリーズのように認識することができるようにデザインし,実際に,市場において販売されている。 需要者が,実際に市場において,本件顔図形が付された商品に接するとともに,上記派生図形が付された商品に接していることからすると,仮に,需要者が,レック社の「激落ち(くん)」に係る商品について,本件顔図形の付された商品に係る一連のシリーズのものと認識するとすれば,本件顔図形や上記派生図形を付した商品と同様,?眉と目の間に余白があり,?丸形の白目はない点で,共通の印象(のっぺりとした優しい顔の印象)を与えるものであることが必要であって,本件商標及び本件別商標のように,?’眉と目の間に余白がなく,?’丸形の白目があることにより, 「目力のある力強い印象」を与える顔の表情が同じウェブサイト上に表示されていたとしても,需要者は,これを,本件顔図形や上記派生図形が付された商品に係るシリーズの顔図形であると認識し得るものではない。 加えて,本件顔図形の表示態様は,本件商標及び本件別商標の約4倍の大きさで表示され,本件顔図形のみならず,胴体,腕,足,及びマント部からなる輪郭を有するものであって,いわゆるキャラクターとして表示されるものであるのに対し,本件商標及び本件別商標は,輪郭のない顔のパーツのみが右上に小さく配置されているにすぎないから,本件商標,本件別商標及び本件顔図形は,被告が主張するように「横並びのシリーズもの」とはいえないし,キャラクター図形と本件商標及び本件別商標の印象は,輪郭の有無を有することにより,更に顕著に異なるから,このような観点からも,本件商標,本件別商標及び本件顔図形が,需要者に一連のシリーズのように認識されるものでない。 需要者は,本件商標及び本件別商標に接したとしても,レック社の商品のシリーズのように認識するものではないし,本件商標及び本件別商標と,本件顔図形とが全く別異の印象を与えるものであることに加え,本件顔図形を殊更目立つように大きく表示し,輪郭まで付して,本件商標及び本件別商標と区別して表示していることに鑑みると,本件ウェブページにおける本件商標の表示態様は,レック社の商品と関連性を有しない,単なる装飾的な図形を表示したものといわざるを得ず,その指定商品との具体的関係において使用されているとはいえない。 イ 本件表示行為自体に信用の蓄積作用がないこと (ア) 商標法2条3項8号の趣旨 商標法2条3項8号が,商品(又は商品の包装)に商標を付すという態様での使用行為を定めた同項1号,2号とは別に,広告的使用を「使用」の一態様として規定した趣旨は,商標の広告的な使用方法にも一定の信用の蓄積作用が認められるからである。そのため,同項8号にいう広告的使用に該当するには,当該広告行為自体に信用の蓄積作用があることが前提となる。 すなわち,@実際に当該商標が付された商品が販売されておらず,また,A当該商品の販売に先立って当該商標を使用したとしても(当該商品そのものに当該商標が付されていない場合であっても),その後に当該商標が付された商品を販売する計画や予定もない場合には,蓄積されるべき信用など観念できず,当該広告行為自体に信用の蓄積作用は認められないから,同項8号の「使用」とは認められない。 これを本件についてみると,本件要証期間内に,@本件商標が付された商品が販売されているといった事実はなく,A本件商標が付された商品が販売される計画や予定も一切みられない。本件表示行為によっては,信用の蓄積作用など生じないことからすると,本件商標には,使用によって蓄積されるべき信用が認められないから,仮に,本件ウェブページ自体が本件使用商品に関する広告に該当し得るとしても,本件表示行為は,その広告の対象となる商品が観念し得ず,本件使用商品についての広告として使用されたものとはいえない。 (イ) 被告は,本件商標が付された商品が販売予定であると主張している。 しかし,@被告は,本件ウェブページに本件商標を表示した時点においては,本件商標を付した商品の販売予定などなかったものであるし,A本件ウェブページにおいて本件商標を付した商品の案内等,具体的な計画や予定があることを認識できる情報がなかったことからすると,本件商標に接する需要者が,本件要証期間内において,本件表示行為を,商品の広告として認識できるはずがない。 本件で問題にされるべき使用行為は,本件要証期間にされた本件表示行為であるところ,被告の主張によると,本件要証期間経過後に計画された使用予定によって,本件要証期間内の本件表示行為が広告的使用であるかを判断することになる。 仮に,このような要証期間経過後に使用予定を作出することによって,要証期間内における広告対象物を観念し得ない形式的表示行為が広告的使用に該当すると評価されることになるのであれば,要証期間内の表示行為時点において蓄積されるべき信用がないにもかかわらず,要証期間経過後の使用態様をもって,遡及して信用が蓄積されると考えざるを得ないことになるが,将来の使用行為次第で,遡って過去の形式的な使用に信用が蓄積されることなどあり得ないから,被告の主張は,商標法2条3項8号において,商品販売前の広告的使用行為を使用の一類型とした趣旨に反するものである。そのため,広告的使用の該当性を判断するに当たって,将来の使用行為を考慮することは許されない。本件表示行為時点において広告的使用に該当しなかったものが,被告の主張する使用予定行為を考慮して,本件表示行為時点に遡って広告的使用に該当すると判断することが認められないことは明らかである。 ウ 本件審決における使用商品の判断について 本件審決は,本件商標が使用されている商品について,@本件使用商品の包装に「水だけですっきり!!激落ち」の文字及びスポンジの形状が印刷されていること,A本件ウェブページに, 「メラミンスポンジ市場シェアNO,1」と称する文字が表示されていることを理由として,本件使用商品は,汚れを落とすためのメラミンスポンジである旨認定した。 しかし,@本件ウェブページには,商品の包装とおぼしき略四角形の画像が複数表示されているにすぎず,これより,スポンジの形状が印刷されていると評価することはできない。本件ウェブページには, 「激落ち」との記載があるとしても,当該「激落ち」の対象物に関する記載はないし,仮に,汚れを落とすとの意味で解釈したとしても,水だけで汚れを落とす物質は,メラミンスポンジに限られるものではないことを踏まえると, 「水だけですっきり!!激落ち」の文字及び単なる略四角形状の画像が表示されていることをもって,汚れを落とすためのメラミンスポンジが表示されていると判断することは,そこに表示されている商品がメラミンスポンジであることを認識した上での後付けの理屈にすぎない。 また,A「メラミンスポンジ市場シェアNO,1」との表示は,本件表示行為がされてから,わずか1か月後の令和2年4月17日には削除されており,その後は,「メラミンスポンジ」との記載はない。 そうすると,本件審決が,本件使用商品を汚れを落とすためのメラミンスポンジと判断した理由は,いずれも根拠となるものではない。 (2) 商標的使用に該当しないこと ア 本件商標は,本件ウェブページに形式的に表示されたにすぎず,出所識別標識としての機能を発揮し得ない態様で装飾的に表示されているにすぎない。 また,本件要証期間内に本件商標が付された商品は存在しておらず,商取引の対象として使用されたことがない以上,本件商標は, 「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができる態様で使用されていない商標」に該当する。 将来においても商標的使用としての態様での使用の可能性すらない場合については,商標として使用する見込みがないのであって,全く使用されていないに等しく,そのような登録商標は,権利者以外の者の商標選択の余地を狭め,国民一般の利益を不当に侵害するおそれがある。 イ 被告は,商品を販売するに当たって,その多くを「激落ち(くん)」との名称で販売している。本件顔図形は,ありふれた形状で,一般的な顔パーツの配置をもって構成された顔のイラストにすぎないことからすると,被告の商品について,出所識別標識としての機能を有するのは,「激落ち(くん)」との商品名であって,本件顔図形に係る商標においてすら,自他商品等識別機能を有するものではないから,本件商標は,自他商品等識別機能を有するものではない。 ウ 以上のとおり,本件表示行為は,自他商品識別標識としての機能を発揮する態様での使用とはいえず,商標的使用に該当しない。 (3) 名目的かつ形式的な使用にすぎないこと ア 本件商標をめぐる時系列は,以下のとおりである。 平成28年 1月29日 本件商標登録 令和 2年 3月 5日 本件ウェブページに本件商標を表示 6日 被告が原告に対して警告書送付 4月 1日 原告が上記警告書に対して回答書送付 7日 原告が本件審判の請求 28日 本件審判請求が登録 5月11日 被告による本件審判請求の代理人受任届の提出 18日 本件商標に基づく侵害訴訟の提起 イ 被告及びレック社(以下,「被告ら」という。)は,令和2年3月6日に原告に対し,原告が販売する商品(以下,「原告商品」という。)の販売行為が本件商標権等を侵害するとして警告書(以下, 「本件警告書」という。甲4)を送付していることからすると,被告らが,原告商品の販売の事実を認識したのはそれ以前である。 被告らは,原告が回答書を送付したわずか2か月後,本件審判請求に対する代理人受任届の提出後のわずか1週間後に,原告に対し,本件商標に基づいて侵害訴訟を提起しているから,本件警告書を送付する時点において,既に,訴訟提起を行うことを予定していたものと考えられる。 被告らは,本件商標の登録日から4年以上もの間,本件商標を一切使用していなかったにもかかわらず,本件警告書を送付する前日である令和2年3月5日に本件商標を本件ウェブページに表示しているが,本件商標を付した商品を販売していないばかりか,販売の具体的な計画を示すような事実もみられず,本件表示行為は,本件ウェブページ上で形式的にされたものにすぎない。 単に不使用取消を免れるためだけの名目的な使用は,商標法上の使用とは認められないところ,以上の各事情を併せ考慮すると,レック社において本件ウェブページに本件商標を表示したのは,原告に対して権利行使をするに当たり,専ら訴訟対策を目的とするものと考えるのが自然である。 レック社による本件表示行為は,不使用取消を免れるためだけの名目的な使用にすぎないから,商標法2条3項8号の「使用」に該当しない。 ウ 被告は,本件商標を使用してブランドイメージを広げ,高めることを企図して,本件商標登録の出願をしたと主張するが,被告らは,本件商標及び本件別商標は一切使用していないにもかかわらず,本件商標や本件別商標ではない別の本件顔図形の派生図形を用いて,商品名「激落ち(くん)」のシリーズとしての商品を展開していること,本件商標を使用した商品を,あわてて企画して販売予定などとしていることからすると,本件商標登録の出願時点において,本件商標を使用してブランドイメージを広げ,高める目的であったとの被告の主張に信用性は認められない。 2 取消事由2(商標法50条3項と同視し得ること)について 商標法50条3項において,いわゆる「駆け込み使用」が同条1項に規定する登録商標の使用に該当しないこととした趣旨は,商標権者が取消審判請求がされ得ることを,譲渡交渉,ライセンス交渉等での相手方の動きから察知した場合に,登録商標について審判請求の登録前に駆け込み使用をすることにより取消しを免れ得るという問題を解消することにある。 レック社は,本件表示行為をした翌日に,知的財産権の専門家たる弁護士・弁理士資格を有する被告代理人を介して,原告に対して本件警告書を送付したものであり,本件表示行為は, 「審判の請求前3月からその予告登録日までの間」にされたものである。 警告書を受領した当事者は,当該警告書に対して回答書を送付し,その後,提訴に至るまでに交渉を行うことが一般的であるところ,@当初から知的財産権の専門家たる弁護士・弁理士資格を有する代理人に委任して本件警告書を送付していること,A本件警告書を送付する前日において,本件商標が付された商品が存在しないなど一切の使用実績がない状況を踏まえると,本件表示行為があった時点において,被告が,既に,知的財産権の専門家から助言を得ていたことは確実であって,被告らにおいて,本件警告書に対する対応策として,原告より,本件商標について不使用取消審判を申し立てられることがほぼ確実であることは,同時点において予測し得たものである。 そのため,レック社による本件表示行為は,本件商標に対する不使用取消審判が請求されることを前提として,本件警告書送付前に行われたものとみられる。 本件表示行為は,商標法50条3項の「審判の請求がされることを知った」上でされたものと同視し得るものであって,同表示が「本件審判の請求前3月からその予告登録日までの間」にされたものであることからすると,同条1項の「使用」には該当しない。 |
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被告の主張
1 取消事由1(商標法2条3項8号の「使用」の判断の誤り)について (1) 本件商標が指定商品との具体的関係において使用されていないとする点について ア 商標法2条3項8号は,広告宣伝手段の発達に伴う商標の広告的機能の増大を重視した結果, 「使用」の一態様の中に加えられたものである。商品が製造される前あるいは役務が提供される前にその商品又は役務に使う予定の商標をあらかじめ新聞,雑誌などに広告するような場合は,その広告は,すでに商標の使用となる。そして,ホームページ上のバナー広告,自己のホームページの出所を示す広告等広範な範囲における広告が商標法2条3項8号の使用に該当する。 イ レック社の本件ウェブページでの本件商標の使用の態様(甲6,甲8の2)は,太い逆ハの字の眉,眉に近接した丸い大きな目,目の下に付されたピンクの丸い頬,その間の口が左右対称にバランスよく配置された点が共通する本件商標,本件別商標及び本件顔商標が横並びに表示され,その下に,メラミンスポンジに係る商品が,そのパッケージに白いスポンジの絵が記載されたものも含めて,複数横並びに表示され,更にその下に,クロス等他の商品パッケージと商品名が並列されたものが多数表示されている。当該表示の態様をみると,本件商標,本件別商標及び本件顔商標は,特徴的な部分が共通し,需要者にシリーズのように認識されるものであり,本件商標,本件別商標及び本件顔商標の表示に対し,極めて近接した位置にメラミンスポンジであることがわかるパッケージが複数表示されていること,現在は市場実態との関係の点で削除されたが,「メラミンスポンジ市場シェアNO,1」という文字と共に,本件商標,本件別商標及び本件顔商標が近接して掲載されていたこと(甲8の2)からすると,本件商標は,メラミンスポンジという商品との具体的関係が明らかになる態様で,本件ウェブページ上で使用されているといえる。 ウ レック社は,総合カタログ(PDFダウンロード配付開始日〔閲覧可能者は営業取引先〕 :令和3年4月6日頃予定,冊子:令和3年4月12日本社納品・翌日各営業所納品予定)にも本件商標と本件別商標を掲載している。本件商標と本件別商標を掲載しているページには,メラミンスポンジ(メラミンフォーム)に関する商品も掲載されており(乙2),メラミンスポンジについて,令和3年9月10日発売予定の商品の本件商標と本件別商標を掲載したパッケージデザインが完成している(乙3の1・2)。同日,他に2種類の清掃用スポンジ商品を本件商標と本件別商標を掲載したパッケージで発売予定である。 また,清掃用シート商品3品(令和3年6月頃発売予定)にも本件商標と本件別商標を使用したパッケージを使用する(乙4の1〜3)。 さらに,洗浄に関する商品として,本件商標及び本件別商標を商品のパッケージに付したGNウイルス除去スプレー(乙5の1・2)とGNウイルス除去ウエットシート(乙5の3・4)は,令和3年5月21日頃発売の予定である。 したがって,本件ウェブページでのレック社の本件商標の使用(甲6,甲8の2)は,商品が製造される前にその商品又は役務に使う予定の商標をあらかじめ自己のホームページで広告する場合であり,商標の使用に当たる。 (2) 商標的使用に該当しないとする点について 本件ウェブページでの本件商標の使用の態様(甲6,甲8の2)は,太い逆ハの字の眉,眉に近接して配置された丸い大きな目,目の下に付されたピンクの丸い頬,その間の口という点が共通する本件商標,本件別商標及び本件顔商標が横並びに表示され,その下に,レック社のメラミンスポンジに係る商品が,そのパッケージに白いスポンジの絵が記載されたものも含めて,複数横並びに表示され,更にその下に,クロス等他の商品パッケージと商品名が並列されたものが多数表示されている。 商標法26条1項6号は,「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができる態様で使用されていない商標」については商標権の効力が制限されるとしているが,当該使用態様をみると,本件商標は,需要者がレック社の業務に係る商品であることを認識することができる態様で使用されているといえる。 原告は,本件商標が指定商品に付されておらず,また,付す予定がないから商標的使用に該当しないと主張するが,この主張は,商標的使用が何人かの業務に係る商品であることを認識することができる態様での使用であるという点から逸脱した見解に立つものである。もっとも,上記(1)のとおり,レック社は,本件商標を付した商品を発売予定である。 (3) 名目的かつ形式的な使用にすぎないとする点について レック社は,シリーズもののように見える本件商標,本件別商標及び本件顔商標を使用してよりブランドイメージを広げ,高めることを企図して,これらについて商標登録出願を行い,登録を得たことから,本件商標を使用したのであり,上記(1)のとおり,本件商標と本件別商標を付した新たな商品の発売も決定しているから,名目的使用とはいえない。 2 取消事由2(商標法50条3項と同視し得ること)について 商標法50条3項は,駆け込み使用が同条1項の登録商標の使用に該当しないことを明らかにしたものであり,駆け込み使用とは,審判の請求前3月からその審判の請求の登録の日までの間に,日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが,審判請求がされることを知って,その取消請求に係る商品について登録商標を使用した場合をいい,その登録商標の使用がその審判の請求がされることを知った後であることを,請求人が証明したときは,商標法50条1項の登録商標の使用に該当しないというものである。 しかし,原告が述べているような事実はなく,原告の単なる推測であって,原告が,被告の本件商標の使用が駆け込み使用であることを立証しているとはいえない。 |
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当裁判所の判断
1 事実関係 後掲の証拠及び弁論の全趣旨によると,以下の事実が認められる。 (1) 本件商標及び本件別商標は,いずれも,平成28年1月29日に商標登録され,被告は,レック社に対し,本件商標及び本件別商標について,独占的通常使用権を設定した(甲1,2,5)。 (2) レック社のウェブサイトには,レック社の商品ラインナップを示す本件ウェブページがあり,この中において,令和2年3月5日から同年4月17日までの間,画面の上段左側から, 「汚れ激落ち」との文字とその下に本件使用商標,その右側に,「メラミンスポンジ市場シェアNO,1」との文字,更にその右側に「シリーズ色々」との文字と本件別商標と社会通念上同一の図形が記載され,下段に, 「水だけでスッキリ!」「激落ち」などの文字と共に,本件顔図形やそれに一部変更を加 ,えた図形がパッケージに記載された複数商品の写真や,白い四角い形状の中に,本件顔図形が顔のように記載され,この四角い形状に手足やマントが付された図形(以下,「本件図形」という。)が掲載されていた(甲6,8の2,甲9の1,甲10の1・2,甲11の1・2)。 上記記載のうち,「メラミンスポンジ市場シェアNO,1」との記載は,同年4月17日に本件ウェブページから削除された(甲8の2・3,甲11の1・2)。 (3) 被告らは,令和2年3月6日付けの被告らの代理人作成に係る本件警告書で,原告に対し,原告商品の販売が,被告との関係では,本件商標,本件別商標及び本件顔商標に係る被告の商標権を侵害し,また,レック社との関係では,不正競争行為に該当するとして,原告商品において,本件商標,本件別商標及び本件顔商標を使用しないよう警告した。(甲4) これに対し,原告は,同年4月1日,回答書を送付するとともに,同月7日,本件商標について本件審判請求をした。 被告は,同年5月18日,原告に対し,本件商標に基づく商標権侵害訴訟を提起した。 2 取消事由1(商標法2条3項8号に基づく「使用」の判断の誤り)について (1)ア 上記1(1),(2)によると,本件商標の通常使用権者であるレック社は,令和2年3月5日から同年4月17日までの間,同社の本件ウェブページにおいて,「メラミンスポンジ市場シェアNO,1」との文字と共に本件使用商標を掲載し,また,本件顔図形やそれに一部変更を加えた図形と「水だけですっきり」, 「激落ち」などの文字がパッケージに記載された商品(本件使用商品)の写真や,本件顔図形を含む本件図形を掲載したことが認められる。 レック社が,本件ウェブページに, 「メラミンスポンジ市場シェアNO,1」との文字と共に, 「水だけですっきり」「激落ち」などの文字がパッケージに記載された ,複数の商品の写真を掲載していることからすると,本件ウェブページに掲載された商品(本件使用商品)は,メラミンスポンジであり,本件審判請求に係る指定商品中, 「メラミン樹脂製の清掃用研磨スポンジ,メラミン樹脂製の洗浄用スポンジ,メラミン樹脂製の食器・鍋等汚れ落としスポンジ」に該当すると認められる。 また,本件使用商標と本件商標とは,社会通念上,同一のものであると認められる。 そして,本件ウェブページがレック社の商品のラインナップを示すものとなっていることからすると,レック社は,本件ウェブページにおいて,本件審判請求に係る指定商品中, 「メラミン樹脂製の清掃用研磨スポンジ,メラミン樹脂製の洗浄用スポンジ,メラミン樹脂製の食器・鍋等汚れ落としスポンジ」について,本件使用商標と社会通念上同一の本件使用商標を用いて広告をしたものと認められる。 したがって,本件商標は,本件ウェブページにおいて,取消請求商品中,上記の指定商品について使用されていると認めることができる。 イ 商標の使用があるとするためには,指定商品との具体的関係において使用されることが必要である(最高裁昭和43年2月9日第二小法廷判決・民集22巻2号159頁)が,本件においては,上記アのとおり,指定商品との具体的関係において使用されていると認められるのであって,広告がされた当時,実際に商品が販売されていないことや商品を販売する計画や予定の有無は,この判断を左右するものではない。 また,上記アのとおり,本件ウェブページに掲載された本件使用商品には,本件顔図形やそれに一部変更を加えた顔図形がパッケージに記載されており,また本件顔図形を含む本件図形も掲載されているところ,本件商標と本件顔図形とは,@目と眉が接している(本件商標)か,余白がある(本件顔図形)か,A両の黒目部分に更に白目がある(本件商標)か,白目がない(本件顔図形)か,B黒目が左に寄っている(本件商標)か,右に寄っている(本件顔図形)か,C口角を少し下げた口元のような曲線と,その曲線の両端に円弧上の形状が付されている(本件商標)か,口角を少し上げた口元のような曲線であり,その曲線の両端に円弧上の形状が付されていない(本件顔図形)かという点に違いがあることが認められる。しかし,本件商標と共に,このような本件商標と違いがある図形が掲載されていることは,何ら本件商標が,指定商品との具体的関係において用いられているとの上記アの判断を左右するものではない。 (2) 原告は,本件商標は, 「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができる態様で使用されていない商標」に該当する旨主張する。 しかし,前記(1)のとおり,本件使用商標は,本件ウェブページにおいて,レック社の商品を示すものとして,本件使用商品と共に掲載されており,この表示によって,本件使用商標は,レック社の商品であることを認識できる態様で使用されていると認められるから,原告の上記主張を採用することはできない。 また,原告は,本件商標は,自他商品等識別機能を有するものではないと主張するが,本件商標は,逆ハの字となった太い眉,丸い大きな目,両目の下の頬のような小さなピンクの円形が特徴的なものであり, 「激落ち」などの商品名の表示がなくても,十分に自他商品等識別機能を有すると認められるから,原告の上記主張を採用することはできない。 (3) 原告は,本件表示行為は,不使用取消しを免れるための名目的使用にすぎないと主張する。 しかし,前記(1)のとおり,本件使用商標は,本件ウェブページにおいて,レック社の商品を示すものとして,本件使用商品と共に掲載されているのであって,原告が主張する本件警告書の送付等の事実があるとしても,本件表示行為における本件使用商標の使用が不使用取消しを免れるための名目的使用であるとは認められない。 (4) 以上によると,取消事由1は,理由がない。 3 取消事由2(商標法50条3項と同視し得ること)について 原告は,本件表示行為は,商標法50条3項と同視し得ると主張する。 しかし,被告らが原告に対して本件警告書を送付する等の前記1(3)記載の事実があるからといって,被告が,原告による不使用取消審判請求がされることを知って本件使用商標の使用をしたと認めることはできず,他にこの事実を認めるに足りる証拠はない。 したがって,本件表示行為は,商標法50条3項に該当することはないし,同項と同視すべき事実が認められるともいえないから,取消事由2は,理由がない。 4 結論 以上によると,原告の請求には理由がない。よって,原告の請求を棄却することとして,主文のとおり判決する。 |
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追加 | |
(別紙1)商標登録目録1登録番号第5822628号2登録日平成28年1月29日3登録商標4商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務第3類家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,歯磨き,シート状歯磨き,せっけん類,メイク落し用せっけん,頭皮の手入れ用せっけん,角質除去用せっけん,足用スクラブせっけん,掃除用洗剤,カーペット用洗浄剤,家具・置物・壁・床等のクリーナー,キッチンシンク等の台所用クリーナー,レンジ・ガス台・換気扇等の台所用クリーナー,蛇口・洗面器・湯船等の浴室用クリーナー,コゲ落とし用クリーナー,ヤケ落とし用クリーナー,さび落とし用クリーナー,ガラス用洗浄剤,トイレ用洗浄剤,化粧品,頭皮の手入れ用化粧品,ヘアローション,ジェル状化粧品,パック化粧品,化粧用パックシート,スクラブ剤を配合してなる洗顔料,メイク落し用化粧品,メイク落し用クリーム,マスカラ落し,マニュキュア落し,シート状化粧落し(使い捨てシートにクレンジングオイルを浸み込ませたもの)シ,ート状マスカラ落し(使い捨てシートにクレンジングオイルを浸み込ませたもの),シート状マニュキュア落し(使い捨てシートにネイルエナメルリムーバーを浸み込ませたもの),足裏用パック用化粧品,角質除去用化粧品,角質除去用クリーム,角質除去用ジェル,身体用消臭剤,薫料,芳香剤,消臭芳香剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布第16類家庭用食品包装フイルム,プラスチック製食品保存袋,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,台所用水切り袋,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,乳幼児のおしり拭き用ウェットティッシュ,ウェットティッシュペーパー,化粧落し用ウェットティッシュペーパー,マスカラ落し用ウェットティッシュペーパー,マニュキュア落し用ウェットティッシュペーパー,除菌効果を有するウェットティッシュ,除菌効果を有する便座用ウェットティッシュ,紙製便座シート,紙類,文房具類,印刷物第21類デンタルフロス,化粧用具,おけ用ブラシ,金ブラシ,管用ブラシ,工業用刷毛,船舶ブラシ,清掃用具及び洗濯用具,浴槽・浴室用清掃用具,トイレ用清掃用具,清掃用スポンジ,台所用スポンジ,メラミン樹脂製の清掃用研磨スポンジ,メラミン樹脂製の洗浄用スポンジ,メラミン樹脂製の食器・鍋等汚れ落としスポンジ,ポリウレタン製の清掃用研磨スポンジ,清掃用クロス,超極細繊維を用いた清掃用クロス・ミトン型清掃クロス,雑巾,除菌剤含有アルコール液を含浸させた清掃用シート(薬剤に属するものを除く。,スポンジタワシ,たわし,台所用ブ)ラシ,浴室用清掃ブラシ,食器・調理具洗浄用ブラシ,排水口用清掃ブラシ,溝用清掃ブラシ,ガスレンジ用清掃ブラシ,グリル用清掃ブラシ,注ぎ口用洗浄ブラシ,まな板用洗浄ブラシ,ざる用洗浄ブラシ,弁当箱用洗浄ブラシ,フードポットの中栓用洗浄ブラシ,水筒用洗浄ブラシ,飲料保存容器用洗浄ブラシ,ボトル用洗浄ブラシ,シンク・蛇口用清掃ブラシ,トイレ用清掃ブラシ,窓用清掃ブラシ,ドアレール用清掃ブラシ,柄付き清掃スポンジ,窓用柄付き清掃スポンジ,フローリング用清掃用具,窓ガラス清掃用スキージー,手動式カーペットクリーナー,手動式カーペットクリーナー用使い捨て粘着紙シート,床清掃用使い捨て紙シート,ごみ箱,洋服ブラシ,靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー,台所用品(「ガス湯沸かし器・加熱器・調理台・流し台」を除く。)第24類フェルト及び不織布,消臭剤を含浸させた不織布,布製身の回り品,ボディタオル,織物製テーブルナプキン,ふきん,超極細繊維からなるふきん,台ふきん,織物製トイレットシートカバー,不織布製便座シート(布製品に属するものに限る。,織物製椅子カバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳)(別紙2)取消請求商品目録第16類「紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,台所用水切り袋」第21類「デンタルフロス,化粧用具,清掃用具及び洗濯用具,浴槽・浴室用清掃用具,トイレ用清掃用具,清掃用スポンジ,台所用スポンジ,メラミン樹脂製の清掃用研磨スポンジ,メラミン樹脂製の洗浄用スポンジ,メラミン樹脂製の食器・鍋等汚れ落としスポンジ,ポリウレタン製の清掃用研磨スポンジ,清掃用クロス,超極細繊維を用いた清掃用クロス・ミトン型清掃クロス,雑巾,除菌剤含有アルコール液を含浸させた清掃用シート(薬剤に属するものを除く。,スポンジタワシ,た)わし,台所用ブラシ,浴室用清掃ブラシ,食器・調理具洗浄用ブラシ,排水口用清掃ブラシ,溝用清掃ブラシ,ガスレンジ用清掃ブラシ,グリル用清掃ブラシ,注ぎ口用洗浄ブラシ,まな板用洗浄ブラシ,ざる用洗浄ブラシ,弁当箱用洗浄ブラシ,フードポットの中栓用洗浄ブラシ,水筒用洗浄ブラシ,飲料保存容器用洗浄ブラシ,ボトル用洗浄ブラシ,シンク・蛇口用清掃ブラシ,トイレ用清掃ブラシ,窓用清掃ブラシ,ドアレール用清掃ブラシ,柄付き清掃スポンジ,窓用柄付き清掃スポンジ,フローリング用清掃用具,窓ガラス清掃用スキージー,手動式カーペットクリーナー,手動式カーペットクリーナー用使い捨て粘着紙シート,床清掃用使い捨て紙シート,ごみ箱」第24類「ふきん,超極細繊維からなるふきん,台ふきん」(別紙3)使用商標目録 |
裁判長裁判官 | 森義之 |
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裁判官 | 眞鍋美穂子 |
裁判官 | 中島朋宏 |