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関連審決 不服2000-16256
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審判番号(事件番号) データベース 権利
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平成19行ケ10383商標登録取消決定取消請求事件 判例 商標
関連ワード 識別力 /  指定商品 /  記述的商標(3条1項3号) /  4条1項11号 /  類似性(類否判断) /  結合商標 /  外観(外観類似) /  称呼(称呼類似) /  観念(観念類似) / 
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事件 平成 13年 (行ケ) 377号 審決取消請求事件
原告 ジュジュ化粧品株式会社
訴訟代理人弁理士 新垣盛克
被告 特許庁長官及川耕造
指定代理人 八木橋正雄
同 大橋良三
裁判所 東京高等裁判所
判決言渡日 2002/01/24
権利種別 商標権
訴訟類型 行政訴訟
主文 原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
当事者の求めた裁判
1 原告 特許庁が不服2000-16256号事件について平成13年7月3日にした審決を取り消す。
訴訟費用は被告の負担とする。
2 被告 主文と同旨。
当事者間に争いのない事実
1 特許庁における手続の経緯 原告は,平成11年8月3日に,別紙記載のとおり,「SEA WHITE」の欧文字を上段に,「シーホワイト」の片仮名文字を下段に,上下二段に併書して成る商標(以下「本願商標」という。)につき,商標法施行令1条別表の商品及び役務の区分第3類の「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、登録出願をしたが,平成12年9月13日に拒絶査定を受けたので,同年10月12日に不服の審判請求をした。特許庁は,同請求を不服2000-第16256号事件として審理した結果,平成13年7月3日に「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本を同月25日原告に送達した。
2 審決の理由の要点 別紙審決書の理由の写し記載のとおりである。要するに,本願商標は,登録第2115574号の商標(別紙審決書の理由の写しに別掲として示されているとおり,筆記体風に書かれたの文字を上段に,欧文活字の斜体風に書かれた「C-WHITE」の文字を下段に,上下二段に併書して成り,平成3年改正前の商標法施行令1条別表の商品区分第4類の「化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品とするもの。以下「引用商標」という。)と,「シーホワイト」の称呼を同じくする類似の商標であり,かつ,本願商標の指定商品は,引用商標の指定商品を包含するものであるから,本願商標は,商標法4条1項11号に該当する,というものである。
原告の主張の要点
審決の理由のうち,「1 本願商標」及び「2 引用商標」は認める。「3 当審の判断」は,本願商標につき,その構成文字に相応して「シーホワイト」の称呼を生ずるとしたこと,引用商標につき,その構成上、上段の表示と下段の表示が外観上分離して看取されるとし,語義上もこれらを常に一体不可分のものとしてみなければならない特別の理由もうかがえないとしていること(審決書1頁下から6行〜2頁2行)は認め,その余の認定判断は争う。
審決は,引用商標から生じる称呼の認定を誤った結果,本願商標と引用商標との類否判断を誤ったものであり,違法なものとして取り消されるべきである。
1 審決は,引用商標の構成中,下段の「C-WHITE」の文字部分も独立して自他商品識別力を果たす部分として認識されるので,引用商標からは,全体の称呼とは別に「シーホワイト」の称呼も生じるとしている。しかしながら,引用商標から「シーホワイト」の称呼が生じることはないというべきである。
(1) 本願商標の指定商品である「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」の分野において,「WHITE」「ホワイト」の語は,商品の効能,効果等を表わす語であるため,自他商品識別力を有しない。
また,商標の一部を構成する欧文字の1字または2字は,一般に商品の種別又は型式を表示する記号又は符号として,取引上,随時使用される識別力の薄い語であり,このことは,化粧品等の分野においても何ら異なるところはない。被告は,東京高等裁判所昭和53年(行ケ)第56号事件の昭和54年10月25日言渡しの判決(「Q-TIPS」事件)を引用して,引用商標中の「C」の欧文字が,せっけん類,化粧品の型式・規格などを表すための単なる符号又は記号として用いられているものと取引者・需要者が認識し理解するとはいい難いと主張する。
しかし,上記判決で問題となった商標は,ローマ字一字の次に続く語が「TIPS」であって,本件のように指定商品との関係において色彩効果等を表す語ではないから,これを,本件の場合と同一に論ずるのは適切ではない。
このように一般的に識別力のない「C」と,せっけん類・化粧品等の分野においては同様に識別力のない「WHITE」の語をハイフンでつないで成る引用商標中の「C-WHITE」の部分が,独立して自他商品識別力を有することは,あり得ない。
(2) 引用商標中の「C-WHITE」の部分は,このように自他商品識別力を有さず,引用商標の要部ではないから,引用商標から「シーホワイト」の称呼が生じるとすることはできない。
被告は,東京高等裁判所平成元年(行ケ)第126号事件の平成元年11月29日言渡しの判決(「MARUI」事件)及び同裁判所昭和41年(行ケ)第101号事件の昭和43年3月28日言渡しの判決(「タバコヤシガレット」事件)を引用して,商標の要部以外の部分からも独立した称呼観念が生じることがあると主張する。しかし,上記各判決は,いずれも,問題となった商標中の要部ではないとされている部分が,本件のように指定商品との関係で頻繁にかつ慣用的に使用されている色彩を表す語そのものといったものではない事案に関するものであるから,本件とは事案を異にしている。
被告は,引用商標中の「C-WHITE」の部分に識別力があるかどうかは,引用商標の商標権者や使用者の意図に関わりなく,指定商品の実際の取引において,これに接する取引者・需要者がその部分をどう認識するかを基準にして判断すべきものであり,このような観点からみると,引用商標の場合には,これから「シーホワイト」の称呼が生じる,と主張する。しかし,商標法が同法3条1項各号所定の事由を不登録事由として掲げ,同法26条がこれらのものには商標権の効力が及ばないとしているのは,これらのものが識別力を有しないというだけの理由ではなく,公益上の見地から独占排他性を与えるべきではないことをも考慮したものである。識別力を有しない文字のみから成る商標であっても,識別力のある他の文字・図形・記号等と結合させた場合には,識別力を生じるものの,それは,結合された全体として識別力を生じるに至ったものであるから,そのような構成から生じる称呼は,当然,結合された全体から生じるものでなければならない。結合商標としていったん設定登録となった後は,その識別力のない部分の称呼も,その商標から生じる称呼の一つであるとするのは,上記条文の趣旨に反する。
2 以上のとおり,引用商標の称呼は,本願商標から生ずる称呼と同一であるということのできないものであるから,本願商標と引用商標とは称呼において同一であるとして,これを根拠に両商標は互いに類似するとした審決は,違法であって,取消しを免れない。
被告の反論の要点
審決の認定判断は正当であり,審決に,取消事由となるべき瑕疵はない。
1 引用商標は,筆記体風でフランス語様に書かれた欧文字と,その下段に,大きく活字体で顕著に書かれた欧文字から成るものである。上段の文字部分と,下段の文字部分の横幅は,約2対3の比率であり,上段のの文字は,各文字を筆記体風の太文字斜体として書かれているのに対し,下段の「C-WHITE」の文字は,ローマン体のごく普通に用いられる欧文字活字書体で明瞭に書かれたものであり,上段の筆記体風の文字部部に比して下段の活字体の文字部分は格段に読み易いものであることが容易に認められる。このような引用商標の構成からすると,引用商標においては,大きく明瞭に書かれた「C-WHITE」の文字部分が,上段の筆記体風に書かれたの文字部分に比して,視覚上,顕著に際立った特徴を有する構成部分であることは,一見して明らかである。
このような顕著な構成上の特徴に加え,の文字部分は親しまれた成語を表したものとはいえないのに対し,「C-WHITE」の文字部分は,「白い」を意味する英語として親しまれている「WHITE」の文字と「C」の文字をハイフンで結合したものであると容易に認識されるから,本願商標の指定商品の一般的取引者・需要者が引用商標を全体として観察したとき,引用商標中の「C-WHITE」の文字部分に着目し,この部分から生じる「シーホワイト」の称呼によって取引に当たることも少なくないというべきである。
簡易,迅速を尊ぶ取引の実際においては,各構成部分が,それを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほどに不可分的に結合しているものと認められない商標は,常に必ずその構成部分全体の名称によって称呼,観念されるというわけではなく,しばしば,その一部だけによって簡略に称呼,観念され,そのため,一個の商標から二個以上の称呼,観念が生じることがあるのは,経験則の教えるところである(最高裁判所昭和37年(オ)第953号事件の昭和36年3月5日言渡しの判決参照)。
引用商標からは,全体称呼とは別に,「C-WHITE」の文字部分に相応して,「シーホワイト」の称呼も生じるものというべきである。
2 引用商標の「C-WHITE」の文字部分は,これを構成する「C-」と「WHITE」の各文字が,同じ書体,同じ大きさにより一連に表されていて視覚上一体的に看取し得るものであり,これにより生ずると認められる「シーホワイト」の称呼も格別冗長というべきものではなく,よどみなく一連に称呼し得るものである。また,ハイフンで結ばれた語は,一語相当の語として理解され,発音するための連結記号として用いられるのが一般的であり,「C-WHITE」におけるハイフンも,「C」と「WHITE」の語を不可分一体のものと理解させる働きをしているものとして,その構成全体が一体不可分の造語を表したものと認識され,把握されるとみるのが相当である。したがって,引用商標中の「C-WHITE」の文字部分は,それ自体で常に一体不可分の語として「シーホワイト」の称呼が生じるものというべきである。
アルファベットの一字が商品の記号,符号等に使用される場合があるとしても,引用商標における「C-WHITE」のCのように,これが語頭に位置し,かつ他の部分と一連一体に表現されている場合においては,常に記号,符号として認識されるものとまではいい難い。引用商標中の「C-WHITE」の文字部分の冒頭に置かれた,「C」の欧文字は,A,S,M,L等しばしば大きさ,品質の呼称等に用いられる文字に比べ,そのような使用頻度が少なく,その形態及び「シー」という無声後部歯茎摩擦音(∫i:)の発音の響きにも独特のものがあって特徴のある欧文字の一つであるということができる。引用商標の下段部分の構成態様の簡明さや,「C」の欧文字自体の持つ特異性及びそれが存在する冒頭という位置などからして,引用商標中の「C」の文字は,一般の取引者・需要者に対し聴覚上強い印象を与え,記憶されやすい部分であるということができる。取引者・需要者は,引用商標の下段の文字部分中の「C」の文字が,せっけん類,化粧品の型式,規格等を表すための単なる符号又は記号として用いられているものと認識し,理解するとはいい難い(東京高等裁判所昭和53年(行ケ)第56号事件の昭和54年10月25日言渡しの判決参照)。
「WHITE」の文字が「白い」を意味する英語であり,指定商品との関係では,商品の色彩効果等を表現する際に用いられているとしても,構成態様によっては識別力を有する場合があり,引用商標においては,自他商品の識別標識としての機能を果たすものというべきである。
以上によれば,引用商標において,「C-WHITE」の部分は,自他識別標識としての機能を有し得るものであり,この部分に対応して「シーホワイト」の称呼をも生じ得るものということができる。
仮に,引用商標中の「C-WHITE」の文字自体が,使用者の主観において,商品の色彩・品質等を表示するものとして,自他商品の識別力のない部分として使用されているとしても,客観的には,引用商標の全体の構成からして,これに接する取引者・需要者が「C-WHITE」の文字部分から生じる「シーホワイト」の称呼をもって,引用商標全体を称呼し取引に当たる可能性が大きいというべきであるから,この引用商標の「シーホワイト」の称呼と本願商標から生じる「シーホワイト」の称呼とを比較することは,何ら差し支えないというべきである。結合商標を構成する部分が,それのみでは,商標法3条1項3号に該当し,商標登録拒絶事由になるような場合であっても,取引者・需要者が観察して,その部分から生じる称呼をもって称呼し取引に当たる可能性があるときは,その称呼をもって他の商標の称呼とを対比して類否を判断して差し支えないというべきである(東京高等裁判所平成元年(行ケ)第126号事件の平成元年11月29日言渡しの判決(「MARUI」事件)及び同裁判所昭和41年(行ケ)第101号事件の昭和43年3月28日言渡しの判決(「タバコヤシガレット」事件)参照)。
当裁判所の判断
1 引用商標は,別紙審決書理由の写しに別掲として記載されたとおり,上段の筆記体風に書かれた欧文字のと,下段の大文字の斜体風の活字体で書かれた欧文字の「C-WHITE」とから成る結合商標である。
引用商標のうち,下段の「C-WHITE」の文字部分は,我が国において,一般に,「白い」を意味する英語として親しまれている「WHITE」の文字と,欧文字一文字の「C」とをハイフンで結合したものであり,引用商標に接した取引者・需要者は,この部分を「シーホワイト」と,容易に呼称しうることは,明らかである。これに対し,引用商標のうち,上段のの文字部分は,一見,フランス語風に筆記体で書かれており,我が国で親しまれた成語を表したものと認めることはできないから,引用商標に接した取引者・需要者は,仮に「エルフェ」等と呼称することができたとしても,それが何を意味する語であるかを理解することは,一般には,困難であるというべきである。
以上によれば,引用商標に接した本願商標の指定商品の一般的取引者・需要者は,引用商標中の下段の「C-WHITE」の文字部分に着目し,この部分から生じる「シーホワイト」の称呼によって,引用商標全体を呼称し,取引に当たることも相当程度生じることが,当然に予想されるものというべきである。
原告は,「WHITE」「ホワイト」の語は,本願商標の指定商品である化粧品等の色彩効果を表すものとして日常頻繁に用いられている語であり,これに,記号又は符号として使用されることの多い「C」を付加しても,商品番号が「C」の白色の商品あるいは美白効果のある商品と理解されるにとどまり,全体として商品の品質や効果を表したものと認識されるにすぎないから,「C-WHITE」の文字部分に着目して,引用商標全体について,「シーホワイト」の称呼を生じることはない,と主張する。しかしながら,「C-WHITE」を構成する個々の文字が上記のとおり認識,理解されるものであるとしても,そのことから,ただちに,「C-WHITE」の語全体も,商品の品質や効果を表したものとしてしか認識されない,ということはできないというべきである。
本件全証拠を検討しても,他に,上記認定を妨げる資料を見いだすことはできない。
本願商標が「シーホワイト」の称呼を生ずることは,当事者間に争いがない。
そうすると,引用商標は,本願商標と,称呼を同じくするものであるという以外にない。
2 原告は,引用商標中の「C-WHITE」の部分は,自他商品識別力を有さず,このような自他商品識別力のない部分の称呼である「シーホワイト」を,商標類否の判断において引用商標の称呼とすることはできない,と主張する。
しかしながら,まずここで問題になるのは,原告が,「C-WHITE」には自他商品識別力がない,というとき,それが何を意味するのか,ということである。もし,原告のいわんとするところが,引用商標中の「C-WHITE」には,それのみでは,商標法3条1項各号の適用を免れるだけの強さの自他商品識別力がなく,商標登録拒絶事由があることになる,というにとどまるのであれば,主張自体失当であるというべきである。なぜなら,結合商標中の一部分の,上記の意味での自他商品識別力の有無と,その部分から,当該部分を含む結合商標全体と他の商標との類否の判断に資すべき称呼が生じるか否かとは別の問題というべきであり,当該部分を含む結合商標全体を取引者・需要者が観察して,当該部分から生じる称呼をもって,これを呼称するという可能性が相当程度認められるときは,この称呼は,両商標の類否判断に資すべきものとなるというべきであるからである。
これに対し,原告のいわんとするところが,引用商標中の「C-WHITE」の部分は,その自他商品識別力の欠如のゆえに,取引者・需要者が,これを含む結合商標全体を,その称呼(シーホワイト)によって呼称することは,全く,あるいはほとんど全く考えられないから,この称呼をもって類否判断の資料とすることは許されない,ということであるならば,その立論自体は正当であるということができる。この場合,残る問題は,「C-WHITE」についてそのように認めることができるか否か,ということになる。
しかし,上記のように認めることができないことは,1で述べたとおりである。
原告は,自他商品識別力を有しない文字と識別力のある他の文字・図形・記号等とを結合させた商標は,結合された全体として識別力を生じるに至っているものであり,このような結合商標称呼は,結合された全体から生じるものでなければならず,結合商標中の識別力のない部分の称呼を,その商標から生じる称呼の一つであるとするのは,識別力のない商標に独占を認めないとする商標法3条1項各号,26条の趣旨に反する旨主張する。
確かに,結合商標中の,それ自体では,登録に値するだけの自他商品識別力のない部分と称呼を共通にすることを理由に,他の商標の登録がすべて拒絶されるとするならば,それによって,結果的に,上記の意味で自他商品識別力のない部分の独占を認めることになり,上記各条項の趣旨に反することになる。しかしながら,ある結合商標中の上記の意味での自他商品識別力のない部分と称呼を共通にする商標であっても,他の文字・図形・記号等と結合することなどによって,上記結合商標との類似性が否定されることは十分にあり得る から,結合商標中の上記の意味で自他商品識別力のない部分の称呼結合商標全体の称呼としたとしても,そのことは,何ら,その部分の独占を認めることにはならず,商標法の上記各条項の趣旨に反することにもならないというべきである。
したがって,仮に,引用商標中の「C-WHITE」の部分に上記の意味で自他商品識別力が認められないとしても,その部分の称呼を,商標類否の判断において,引用商標全体の称呼とすることは,何ら商標法の上記各条項によって妨げられるものではない。そして,本願商標は,前記のとおり「SEA WHITE」の欧文字を上段に,「シーホワイト」の片仮名文字を下段に,上下二段に書いた結合商標であり,その構成上,引用商標と「シーホワイト」という称呼が同一である文字部分しか有さず,かつ,その文字部分に引用商標との類似性を否定するに足る特徴があるものとも認められないというべきであるから,結局,全体として,引用商標と類似するというべきである。
原告の主張は,いずれも,採用することができない。
3 以上によれば,原告主張の審決取消事由は理由がなく,その他審決には,これを取り消すべき瑕疵は見当たらない。
結論
以上のとおりであるから,原告の本訴請求を棄却することとし,訴訟費用の負担につき,行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条を適用して,主文のとおり判決する。
裁判長裁判官 山下和明
裁判官 宍戸充
裁判官 阿部正幸