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関連審決 審判1976-12074
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審判番号(事件番号) データベース 権利
平成12行ケ10審決取消請求事件 判例 商標
平成14行ケ88審決取消請求事件 判例 商標
平成13行ケ47審決取消請求事件 判例 商標
平成17行ケ10418審決取消請求事件 判例 商標
平成20行ケ10089審決取消請求事件 判例 商標
関連ワード 指定商品 /  著名商標 /  類似性(類否判断) /  外観(外観類似) /  称呼(称呼類似) /  観念(観念類似) /  判定 /  非類似 / 
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事件 昭和 52年 (行ケ) 119号
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裁判所 東京高等裁判所
判決言渡日 1978/02/27
権利種別 商標権
訴訟類型 行政訴訟
主文 原告の請求を棄却する。
訴訟費用は、原告の負担とする。
事実及び理由
当事者の求めた裁判
一 原告 特許庁が昭和五二年四月八日同庁昭和五一年審判第一二〇七四号事件についてした審決を取消す。
訴訟費用は被告の負担とする。
二 被告主文と同旨。
原告の請求原因
一 特許庁における手続の経緯 原告は、別紙第一記載のとおり「カロメツクス」の片仮名文字を左横書きにしてなり、商標法施行令第1条別表第三一類調味料、香辛料、食用油脂、乳製品を指定商品とする登録第一一五九〇〇三号商標(昭和四六年九月一〇日登録出願、昭和四九年四月二五日出願公告、昭和五〇年一〇月六日登録。以下、「本件商標」という。)の商標権者であるが、特許庁は、被告が昭和五一年一一月八日にした本件商標の登録無効の審判請求に基き、同庁昭和五一年審判第一二〇七四号事件として審理した結果、昭和五二年四月八日、本件商標の登録を無効とする旨の審決をし、その審決謄本は昭和五二年五月二六日原告に送達された。
二 本件審決の理由の要点(一) 本件商標の構成、指定商品並びに登録出願、登録の年月日は前項掲記のとおりである。
(二) これに対し、本件商標の登録出願前の登録出願に係り、別紙第二記載のとおり「SAROMEX」の欧文字を左横書きにしてなり、商標法施行令第1条別表第三一類調味料、香辛料、その他本類に属する商品を指定商品とする登録第八八六四〇二号商標(昭和四四年一月二七日登録出願、昭和四五年六月二五日出願公告、
昭和四六年一月二〇日登録。以下、「引用商標」という。)が存在する。
(三) そこで、本件商標と引用商標の類否について検討する。
本件商標は、「カロメツクス」の片仮名文字を書してなるものであるから、「カロメツクス」の称呼を生ずることが明らかであり、一方、引用商標は、「SAROMEX」の欧文字を書してなるものであるから、これを親しみ易いローマ字風読みにして「サロメツクス」と称呼されるとみるのが最も自然である。
本件商標より生ずる「カロメツクス」の称呼と引用商標より生ずる「サロメツクス」の称呼とを比較するに、両者は、いずれも六音構成であつて、第二音以下の「ロメツクス」の音をことごとく同一にし、僅かに語頭の第一音において「カ」と「サ」の差異を有するものであるが、第二音以下の「ロメツクス」の音が聴者に強く印象づける語感を有し、語頭において「カ」と「サ」の差異があるとはいうものの、「カ」と「サ」は母音を共通にする同列音に属し、やや近似した音であるところから、いずれも促音を伴う「メ」にアクセントがかかつて発音される点、及びいずれも特定の語義を有しない造語よりなるものである点等が相俟つて、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、その語調語韻がきわめて相近似したものとなり、取引上彼此聴き誤るおそれのある類似の商標と判断せざるをえない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観観念について論及するまでもなく、称呼上類似の商標といわなければならない。
(四) したがつて、本件商標は、引用商標と類似し、かつ、その指定商品も引用商標のそれと牴触するものであり、さらに、引用商標の後願にかかるものであることも明らかであるから、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものというべく、同法第46条第1項第1号の規定により、その登録を無効とすべきものとする。
三 本件審決の取消理由 本件商標及び引用商標のそれぞれの構成、指定商品並びに登録出願、登録等の年月日についてした本件審決の認定は争わないが、本件審決は、本件商標と引用商標との類否判断において、以下に述べるとおり、事実を看過誤認し、経験則違背の判断をした結果、両者が称呼上類似の商標である旨の誤つた結論に至つた違法があるから、取消されるべきである。
(一) 構成音数 本件審決は、本件商標及び引用商標からそれぞれ生ずる「カロメツクス」と「サロメツクス」がいずれも六音構成であると認定しているが、右認定は、他の認定部分と矛盾しており、誤りというべきである。すなわち、
本件審決は、両者がいずれも促音を伴う「メ」にアクセントがかかる旨認定しているが、そうとすれば、促音「ツ」は、独立して発音されるものではなく、必ず前音「メ」と一体となつてこれにアクセントを与えると同時に、後者「ク」との間に短い間隔を与える作用を有するだけであるから、促音「ツ」を音数中に算入することは許されないはずである。してみると、本件審決は、「ツ」が「メ」にアクセントを付加するための単なる記号であることを認めながら、他方ではこれを実音として算入しているのであつて、右音数に関する認定は誤つている。
(二) 語幹 本件審決は、両者における第二音以下の「ロメツクス」が聴者に強く印象づける語感を有する旨認定しているが、現実には、第一音と第二音以下とを分断して、
「カ」「ロメツクス」及び「サ」「ロメツクス」と称呼されるものではないから、
本件審決が無理に「ロメツクス」なる不自然な語幹を抽出し、これが両者に共通であるとした点は誤りであり、経験則にも反している。すなわち、
本件商標と指定商品を同じくする商標に、「マツクス」、「テツクス」、「レツクス」、「メツクス」等の「○ツクス」型語尾音節(但し、○は鼻音、促音以外の任意の音を示す。)を用いることは周知の慣習であつて、「○ツクス」型語尾のうち「子音+ex」型語尾を有する登録商標がきわめて普通にあり、「メツクス」なる語尾を有する登録商標も多数存在するのである。本件商標及び引用商標の各称呼もそれぞれ、「カロ」または「カロメ」及び「サロ」または「サロメ」を語幹とし、これらに「mex」または「ex」の慣用語尾を附加したにすぎないもので、
両者はそれぞれ「メ」にアクセントを置いて、「カロメツクス」及び「サロメツクス」と二音節一連に称呼されるのが自然であり、「ロメツクス」の部分が一つの音節として聴者にまとまつた語感を与えるとは到底いえない。そして、後半の「メツクス」の部分は、前記のとおり、慣用語尾であるから、両者の特徴は、必然的に語頭部の「カロ」及び「サロ」にあるというべきであり、聴者の関心は当然語頭部に向けられるとみるのが経験則上も正しく、語頭部の語感差が両者の識別において重要な意義を持つているのである。したがつて、本件審決が、「ロメツクス」の部分を抽出し、これが聴者に強く印象づける語感を有するとしたのは誤りでであつて、
この誤りが両者における語頭部の語感差を看過させ、ひいて両者の類否判断を誤らせるに至つたものである。
(三) 語頭音「カ」と「サ」の類否 両者の語頭音である「カ」(Ka)と「サ」(Sa)が母音を共通にする同列音に属することは争わないが、本件審決がこれらをやや近似した音であると認定したことは、音声学的に誤りであるのみならず、商標の称呼類否判断における経験則にも反している。すなわち、
「カ」と「サ」のそれぞれの子音である「K」と「S」は、「K」が軟口蓋音(後部上あごの軟かい部分で調音されるもの)で無声の破裂音であるのに対し、
「S」は歯裏音(上前歯の裏側で調音されるもの)で無声の摩擦音であつて、音声学上、相互に類似しない語音とみなされており、破裂音である「カ」は発声上明るい強音(開放音)であるから聴者に強烈な印象を与えるのに反し、摩擦音である「サ」は暗い弱音(閉鎖音)であるため聴者にそれほど強い印象を与えることができない。また、両者の語頭音「カ」及び「サ」は、両者に共通する第二音「ロ」という中間音(弱音)が存在することにより、必然的に共通語尾「メツクス」との直結が遮断され、その結果、両者は「カロ メツクス」及び「サロ メツクス」という二音節の称呼を生じるようになり、前記のとおり「メツクス」が慣用の語尾であることと相俟つて、「カロ」と「サロ」の相違が一層強調され、聴者に印象づけられるのみならず、一連に称呼される場合、「カロメツクス」は語頭音「カ」に第二のアクセントが存在するのに対し、「サロメツクス」は語頭音「サ」に第二のアクセントが存在するとしてもきわめて弱く、両者の語調にも差異が生ずるのである。
このように、両者における語頭音「カ」と「サ」はそれぞれ破裂音と摩擦音であるという本質的な差異があり、本件審決が認定するようにやや近似した音とはいえず、この相違により聴者は両者を明確に識別しうるのである。
現に、特許庁は、旧第五五類の著名商標「CALTEX」に対し、後願商標「SULTEX」を非連合独立の商標として登録を許した(但し、商標権者は同一人である。)が、右二つの商標は、称呼上、ともに五音二音節であり、語頭音の「カ」と「サ」が相違するのみで、「テツクス」なる共通の語尾音を有する点において、
本件商標と引用商標との関係と全く同一である。なお、「カ」と「サ」に比べて一層近い関係にあると考えられる「カ」と「ア」の関係について、「カ」が強音であることを理由に類似性を否定した事例もある。したがつて、本件審決のように「カ」と「サ」が近似すると認定したことは、特許庁の従来の慣行に著しく反するもので、経験則違背というべきである。
(四) 語頭音の重要性 本件審決は、語頭音の類否が商標の類否判定の指標として最も重視されるべきであるとの経験則を無視した点において、経験則違背があるというべきである。
一般に、商標における語頭音は必ず第一番目に発声され、聴者に対し最も強烈な印象を与えるものであるから、ある二つの商標の間において、称呼上語頭音が明瞭に区別しうれば、他に特段の事情がない限り、両商標を非類似として扱うことが、
特許庁における長年の経験則であつた。従来の事例には、語頭音の差異が称呼の識別上重要な要素であるとの理由で非類似としたものが多い。本件審決は、論拠を明示することもなく、多くの先例と矛盾する判断をしたものであつて、不当である。
(五) 造語商標と連想作用 本件審決は、本件商標及び引用商標がいずれも造語よりなるものと認定しているだけで、その内容につき考察していないが、造語商標における連想作用の可能性を看過したことは誤りである。
一般に、造語よりなる商標でも、完全に観念がないものばかりでなく、ある特定の観念を示唆もしくは連想させる商標があり、その特徴的な部分が人々の記憶する観念と一致するとき、当該商標はその観念と結びついた印象を視聴者に与えるから、他の商標と混同する可能性が当然に減少する。そして、本件商標「カロメツクス」からは、「カロー氏酸」、「カロリー」という用語のほか、養毛料の商標「カロヤン」を連想し、一方、引用商標の称呼「サロメツクス」からは、演劇等において有名な女性の名前「サロメ」やガスライターの商標「サロメ」、外用消炎剤等の商標「サロメチール」、「サロンパス」を連想し、とりわけ右女性名「サロメ」を連想させる可能性が大きいから、本件商標と引用商標とは弁別が容易であるとすべく、本件審決がこれを無視したことは誤りである。
被告の答弁
一 請求原因一、二の事実はいずれも認める。
二 同三の本件審決に取消事由が存在するとの主張は争う。
本件審決の認定及び判断に誤りはない。
(一) 構成音数 本件商標も引用商標も本件審決が認定するとおり六音構成である。すなわち、促音も一音節をなすとするのが相当であり(特許庁編「商標審査基準」)これは長年の検討の結果に基く基準であつて、本件審決の認定に誤りはない。また、構成音数が五音にしても六音にしても、比較的長い称呼であることに変りはない。
(二) 語幹 本件審決は、本件商標及び引用商標の称呼における語幹については何ら言及せず、また「ロメツクス」を分離して称呼される語幹であるとしているわけでもなく、ただ両者における「ロメツクス」の部分が聴者に強く印象づける語感を有するとしているにすぎない。この点に原告の主張するような事実誤認や経験則違背はない。なお、「メツクス」が慣用語尾であるとしても、両者の類似性を否定する理由とはならない。
(三) 語頭音「カ」と「サ」の類否 本件審決が「カ」と「サ」とをやや近似した音と認定したのは、これらがいずれも無声音であつて、母音を共通にするという趣旨であり、右認定に誤りはない。原告が主張する「カ」と「サ」の音声学上の相違は、個別的に観察した場合の相違にすぎず、商標中の他の音を無視してこれらの類否を即断することはできない。
(四) 語頭音の重要性 一般に、称呼類否の判定において語頭音が重要であることは原告主張のとおりであるが、本件商標や引用商標のように比較的長い称呼においては、語頭音が音質または音質上著しい差異があるときにはじめて非類似と判断されるものであつて、本件審決の判断に経験則違背はない。
(五) 造語商標と連想作用 一般的に商標の連想作用は必ずしも否定するものではないが、本件商標と引用商標からは多くの一般人に原告が主張するような連想が生ずるとは考えられない。
なお、本件審決は、造語であることが称呼上の類似性を助長すると判断しているのであつて、観念上の類否を論じているものではない。
証拠関係(省略)
理 由一 請求原因一、二の事実、すなわち、本件に関する特許庁における手続の経緯、
本件商標及び引用商標の構成、指定商品、登録等の年月日並びに本件審決の理由の要点は、いずれも当事者間に争いがない。
二 原告は、請求原因三において、本件商標と引用商標とが称呼上類似するとした本件審決の判断を誤りであると主張するので、順次検討する。
(一) 構成音数について 促音については、長音符の場合と同様に、これを一音として算入する考え方もありうるから、本件審決が本件商標及び引用商標の各称呼を六音構成であるとしたことをもつて直ちに誤りということはできず、また、これが「メ」にアクセントがかかるとしたことと矛盾するものでもない。さらに、両者が、五音構成であるとしても、あるいは六音構成であるとしても、比較的長い同数音の称呼であることに変りはなく、この音数認定の差異が両者の類否判断に影響を及ぼすものとは認められない。
(二) 語幹について 本件審決は、「ロメツクス」の部分が「カ」や「サ」と分離されて発音される音節であるとか語幹であるとしているのではなく、両者における第二音以下の「ロメツクス」の音が全く同じであり、僅かに語頭の第一音「カ」と「サ」において相違があるけれども、「ロメツクス」の音が聴者に強く印象づける語感を有するとしていることが明らかである。そして、「カロメツクス」も「サロメツクス」も同数音からなる比較的長い称呼であり、相違する語頭第一音の「カ」と「サ」が母音を共通にし、それぞれの語頭の「カロ」及び「サロ」は比較的平板に発音されて促音を伴う第三者「メ」にアクセントが置かれるから、両者の語調、語韻に特段の相違点を見出すことはできない。また、後述のとおり、両者からは語調、誤韻に区別を生じさせるような特定の観念が当然に連想されるとは認め難いことをも併せると、
「ロメツクス」という両者の共通部分が聴者に強い印象を与えるとした本件審決に格別誤りがあるとはいえない。
(三) 語頭音「カ」と「サ」の類否について 原告は、本件審決が両者の語頭第一音「カ」と「サ」をやや近似した音であるとしたことが誤りであると主張する。「カ」と「サ」のそれぞれの子音「K」と「S」は、前者が後部上あごの軟かい部分で調音される破裂音であるのに対し、後者が上前歯の裏側で調音される摩擦音である点において差異があることは、原告の主張するとおりであるが、「K」と「S」はいずれも無声音であり、また、原告も自認するとおり、「カ」と「サ」は母音を共通にする同列の清音であるから、この点において「カ」と「サ」をやや近似した音であるとしても、これを誤りとすることはできない。なお、原告は、「カ」と「サ」との間には破裂音(強音)と摩擦音(弱音)という本質的な相違があり、アクセントの強弱にも差があるから、「カロメツクス」と「サロメツクス」は全体的な語調にも相違がある旨主張するが、両者における第一音「カ」と「サ」は前示のとおりやや近似した音であり、また、第二音以下の「ロメツクス」の音が全く同一であつて、それぞれの語頭の「カロ」及び「サロ」が平板に発言され、促音を伴つた第三音の「メ」に強いアクセントが置かれ、全体が一連に発音されるものであることが明らかであるから、「カ」と「サ」の発音ないしアクセントの強弱及び全体の語韻、語調において本件商標と引用商標とに称呼上特段の相違があるとは認め難く、原告の右主張は理由がない。
また、原告は、登録商標「CALTEX」に対し後願商標「SULTEX」の登録がされた事例等をもつて、「カ」と「サ」をやや近似した音であるとすることの不当を主張するが、右のごとき例があるとしても、むしろ、比較的長い同数音の称呼からなる商標間において、そのうち僅かに相違する一音がさらに母音をも共通にする場合、この共通する点が称呼類否判断においてきわめて重視されることは、
自然の帰すうであり、したがつて、本件審決に原告主張のような不当はない。
(四) 語頭音の重要性について 商標間の称呼類否判断において、語頭音の異同が影響をもつことはありうることであるが、これのみを重視してよいものでもなく、構成音数、アクセントの位置、相違音の数、位置、音質、音量等に徴し、聴者に与える称呼の全体的な語調が互いに相紛れるおそれがあるか否かを総合的に検討し、称呼類否を判断すべきものであることはいうまでもない。ところで、本件商標と引用商標とは、ともに同数音からなる比較的長い称呼で、一音のみが異なり、しかもその異なる一音「カ」と「サ」が母音を共通にするものであるのみならず、アクセントは第三音の「メ」に置かれることも同一であつて、全体的な語調においても特段の差異はないことは前に説示したとおりであるのに対し、僅かに相違する語頭音の「カ」と「サ」の音質または音調が著しく相違しかつ全体の音感を異にするとは認め難いから、両者を類似するものとするに防げがない。
なお、原告が挙示する事例は、それぞれの構成音数、アクセントの位置、相違音の音質、音調、音量ないし全体的な語調等の具体的な判断要素において、本件の場合とは異なり、本件審決を不当とするに足りない。
(五) 造語商標と連想作用について 原告は、本件商標と引用商標からはそれぞれ連想される観念があり、本件審決が両商標から生ずる観念につき何ら認定していないのは誤りであると主張する。しかしながら、両商標が造語からなるものであることは、原告も争わないところであり、他方、原告主張のような連想作用が存しこれが両商標の称呼非類似ならしめるに至るほどの事実を認めしめる証拠はないから、原告の右主張も採用の限りでない。
三 以上のとおりであり、原告の主張はいずれも理由がなく、本件商標と引用商標とが称呼において類似するとした本件審決に違法はない。
四 よつて、本件審決の違法を理由にその取消を求める原告の本訴請求を失当として棄却することとし、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法第7条及び民事訴訟法第89条の規定を適用して、主文のとおり判決する。
裁判官 荒木秀一
裁判官 橋本攻
裁判官 永井紀昭
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